事故と聞くと今でも思い出すエピソード

交通事故と聞くと父が生前に事故を起こした時の事を思い出します。

父は横断歩道を渡っている途中でお婆さんを相手に事故を起こしてしまいました。

状況的には完全に父側に過失があるのですが、幸い怪我はその時には大した事はありませんでした。
お婆さんは軽い打撲程度で意識もはっきりしており、相手方も当初それ程大ごとにするつもりはないような感じでした。

ところが数か月後、お婆さんが亡くなりました。

事故で入院する事もなかったですし、軽い打撲は回復に向かっていき、特にその間何もなかったようですが、冬だった事もあったせいか体調を崩して亡くなったようです。

遺族としては父の起こした事故にどうも要因があるのでは?と言い出し始めた訳です。

父の保険会社としては因果関係をはっきりさせなければならないという話です。
もはや素人の我々には到底対応できないので弁護士の先生が出ていく事となりました。

この因果関係というのは大変難しかったです。
無い事の証明というのは悪魔の証明みたいなもので、すでに火葬までされて(当たり前だと思いますが、事件性もなにもなければ解剖もしませんからね)どう証明したらいいのかが解らりません。

無かった事の証明をこちらは到底出来ないし、あった事の証明は遺族がしなければなりません。

こうして、丸く収まるかに見えた事故の様相は、一転して複雑な紛争へと発展しかねない状況となりました。
その後は我が家が遠方に引っ越した事もあり、うやむやになりました。

事故と聞くと今でも思い出すエピソードです。

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